機動戦士ガンダムUC 二次創作 機動戦士ガンダムUC理想への旅 第03話 袖付き
サイド6とサイド7の中間にある、巨大な暗礁宙域。
通称アプス。
シュメール神話においては淡水の源であり、原初の混沌ともされていることから、この広大な暗礁宙域の名となった。
そのサイド6よりの地点で、小規模ながら、戦闘が行われていた。
片方は、袖付きの主力量産MSである、ゼクドーガ1個中隊。
が、細部は通常のゼクドーガとは違い、性能も向上している。
それを相手にしているからか、数も互角である為に連邦側も苦戦している。
フル・フロンタルを守る12機の親衛隊とそれを率いる親衛隊長にのみ与えられる、親衛隊専用機である。
配備されている数こそ少ないが、ジェガンと互角以上に戦うことが可能であり、腕利きが駆ればさらに性能を引き出すことも可能である。
ネオジオン抗争から、年月も経っており実戦経験が少ないパイロットは、連邦側にも少なくない。
練度不足は連邦側でも認識する現実主義の士官や将校は決して少なくなく、ジェガンへの機種転換を順調に進めさせた理由でもある。
そして、この戦いでは、明らかにパイロットの練度不足を優れた量産機であるジェガンの性能で埋められていた。
数こそ少ないが、高い練度を誇るMSパイロットで編成された親衛隊の中の1機。
やや癖のある髪と端正な顔の青年。
親衛隊長であるアンジェロ・ザウパーが駆る、専用機がある。
親衛隊用のゼクドーガとは、各所に違いが見受けられる。
そして、性能面でもさらに向上している。
設計思想においてはMS-06 ザクⅡの系統の機体であり、汎用性に優れており、熟練した高い技量を持つパイロットが搭乗すれば、十二分に性能を発揮するゼク・ドーガをさらにアップデート。
その上で、アンジェロ専用に調整された専用ゼク・ドーガは、アンジェロの高い技量もあり、猛威を振るっていた。
「ふっ。ジェガンであれば、常に我らに勝てるとでも思っているのか?貧困な想像力の代償は、貴様たちの命だ。」
グレネードランチャー一体型のビームマシンガンと、対艦兵装としても使用可能なシュツルムファウストと併用して、2機のジェガンを仕留める。
戦いが始まった当初は、数の上では連邦寄りであったが、アンジェロの優れた指揮官の資質とMSの性能差によって、改サラミス3隻で編成される連邦軍の部隊は常に半数に迄減っていた。
母艦が沈んでいないだけ、御の字と言えるだろう。
やがて、弾幕を張りつつ、連邦軍部隊は宙域より撤退していった。
「我々も、プロイセンに後退する。各機、機体状況はどうか?」
袖付きの部隊も無傷とはいかず、3機のゼクドーガが少なからぬ損傷を負っていた。
「中破状態ですが、母艦プロイセンまで帰投可能です。爆発する心配は、ありません。」
「よし。帰投後にMSは修復。最後まで気を抜くな。すでにやることも済ませた、お前たちは貴重な親衛隊のパイロットだ。それを忘れるな。いざというときは脱出しろ。それでは、帰投する。」
親衛隊も宙域を離れた。
パラオ。
暗礁宙域南とは目と鼻の先にある、巨大な資源衛星である。
周辺の資源衛星も牽引され、それ自体が堅固な要塞になっており、内部では牧畜や農業、魚貝類、甲殻類等の養殖だけでなく、人造蛋白やミルワームといった、代用食品になるプラントでの生産も盛んである。
暗礁宙域を突っ切るか、大きく迂回しなければ、辿り着くことは不可能である。
それ故に、連邦軍上層部からの目から逃れていた。
中心地区にある大きな建造物である行政府の最も豪奢な執務室で、パラオを根拠地とする袖付きの指導者が、技術者の説明を聞いていた。
仮面をつけているその男の名を、フル・フロンタルという。
「で、ありまして、必要なデータはすべて収集が終了。来月には量産機第一陣がロールアウトします。コックピットは、従来の物をOSのアップデート後引き続き使用。これにより、一般パイロットでも、ジェガンタイプと互角に戦うことも可能となります。」
「つい最近、届けられた、親衛隊によるテスト結果は特に役に立ったようだな。」
端末を操作して、あるファイルを開く。
それは、プロイセンを母艦とする親衛隊による組織戦の、試験結果である。
この時の親衛隊用のゼクドーガには、試験用のパーツが少なからず搭載されており、アンジェロ用のゼクドーガには最も多く組み込まれていた。
「はっ。組織戦における試験データとなりますと、そう簡単に収集はできませんので、大いに役に立ちました。」
「大いに結構。これで、第一陣はいいな。後は、第二陣か。」
袖付きは、旧ジオン残党とネオジオン残党。
他に、かつてはエゥーゴに属していたが、連邦の主流になってから反感を持って離れた一部の軍人が集まった組織。
その数は、連邦軍制式一個艦隊に匹敵するが、ジェガンタイプが全軍に行き渡り、数も質も劣る。
故に、最低でも一般兵であってもジェガンと互角に戦えるMSの開発が、焦眉の急であった。
そして、各種試作パーツを練度の高い部隊の機体に取り付けて、試験データを収集して開発を開始。
ゼクドーガと部品の規格を同じにすることで、新造パーツの試験を行いやすくして、各地で試験を行った。
それによるデータが十分に集まり、ようやく生産第一陣に取り付けることに成功したのである。
「それからでございますが。大佐。ザウパー大尉の上申の件でございますが…。」
「ああ。例の件か。親衛隊がいるので問題ないが。あれだけ言うアンジェロも初めて見たしな。無下にするのも問題か…。」
フロンタルを守る親衛隊の隊長であるアンジェロは、自分が様々な任務でフロンタルの元を離れる際のことを考慮して、第二親衛隊とも言える近衛小隊の新設を上申していた。
アンジェロにとっては、親衛隊は常にフロンタルの傍らにあって剣となり盾となる部隊。
一方、フロンタルにとっての親衛隊は、様々な任務をこなすことができる練度の高い直属の遊撃部隊。
違い故に、部隊運用には少なからず差が出てくる。
それを考慮して、アンジェロは近衛隊の創設を上申した。
一理あるので、フロンタルは承諾した。
「問題はMSだな。一陣の一部をそれに充てても、ロンド・ベル相手で対抗できるかどうかだ。私のケルン・ドーガは、一般兵には扱えんしな。」
フロンタルは、顎に手をやり考え始めた。
MSN-07X ケルン・ドーガ。
ゼクドーガは、MS-06 ザクⅡの設計思想の忠実な後継機でありながら、拡張性も相応に持ち合わせていた。
そこで、最も高性能のゼクドーガであるアンジェロ専用機をベースに、各部を再設計。
それに、サイコミュを搭載した機体である。
当時、サイコミュデバイスの小型化がまだ困難であったので、当初予定していた性能には達しなかったが、それでもニュータイプ専用機として高い性能を有していた。
これを乗機とし、サイコミュを使用した実戦データを収集している。
が、ニュータイプ以外では、運用ができない。
いかに優れた性能を持っていても、これでは量産は難しかった。
「そこで、このような設計案を製作いたしました。」
技術者が、データカードを乗せた銀のトレイを恭しく差し出す。
それを端末にセットしてデータファイルを開けると、MSの設計案が表示される。
「成程。サイコミュを撤去し、各部を量産向きに再設計。そして、一般兵用に設計されたバイオセンサーを搭載。これは、機体制御用。そして、インコムか。これなら、優れたパイロットなら、性能を発揮すれば理想的だな。」
ケルン・ドーガで最もコストがかかるのは、サイコミュシステムである。
これを撤去。
一般兵用のバイオセンサーを搭載し、各部をデチューンすればコストと運用・整備性は大きく向上する。
「あとは、パイロットか。これは、アンジェロに任せよう。帰還し次第作業に当たれるように、データを纏めさせようか。」
「承知しました。それから、ギュネイ・ガスをテストパイロットとした、エクス・ドーガによる試験から得た機体設計に関してですが…。」
その他、いくつかの件に関して状況を報告してから、恭しく敬礼して技術者は執務室を出る。
幾つかの書類を決裁して、フロンタルは執務室の窓からパラオの街並みを見る。
それぞれ、思想の差異があるが、スペースノイドの独立を掲げる袖付きを自分の居場所と定め、集ったものがパラオである。
人口は一つのサイドには及ばないが、決して少なくない。
旗艦を含め、艦艇総数13隻。
パラオ守備隊と艦隊を合計してのMS総数は、150機弱。
連邦全体から見れば確かに少ないが、放置はできない。
『これだけの人間が、このパラオに集った…。』
袖付きの最高指揮官であるフロンタルは、兵士の家族達に関しても責任を負っている。
『その彼らの器に、なりうるか…。これからが正念場か…。』
何故、自分という器が必要か?
その事も考えながら、フロンタルは自分に活を入れた。
『キャスバル・レム・ダイクン。かのジオン・ズム・ダイクンの実子だけあって、政治的センスは大したものだ。非人道的な処置や実験が当たり前であった強化人間に繋がる行為や薬物を厳しく禁止し、その為の専門捜査機関である、エイフの設立に、ジオン派の元軍人たちを投降させた後に社会復帰させるための試み。軍の再編成。それに伴う予算の獲得。そして、フォン・ブラウン市への連邦首都の移転。福祉に経済政策。これにより、スペースノイドの社会的地位と生活の向上。実に見事だ。だが…。一つ、見落としているな…。』
連邦議会の一員ではないが、袖付きの首領として様々な政治的な執務を処理するだけあってフロンタルの政治的センスも凡庸なものではなかった。
キャスバルを含む、連邦の様々な政治政策を第三者の視点から見続け独自の評価を下しており、それは高いスコアであった。
『このパラオに集った者達の恨みは、君が想像しているよりはるかに強い。もはや、後に引けないものばかりだ。仮に、毒ガスやコロニー落としが間違っていると解っていても、打倒連邦の旗を掲げねば、その精神が納得しない者ばかり。解っているのか?ジオン・ズム・ダイクンの子よ。』
サイド3の首都バンチでの毒ガス注入による、虐殺。
ブリティッシュ作戦におけるコロニー落としによる、オーストラリアの壊滅的な被害。
どちらも、多くの人命が犠牲になった。
旧ジオン、ネオジオン残党も、勿論知っている。
が、人類の新たな居住地であるコロニーに対する連邦の圧政は、長い年月の間で積もり続けた。
それこそが、一週間戦争における虐殺に繋がっている。
キャスバルはそれをよく理解している政治家だからこそ、常に強硬手段を実行するような政策を取らずに、残党たちが連邦市民として政治参加もできるように政策を立案している。
実際、これは大きい。
ある調査では、80%以上がこの政策ができたことが投降に応じた理由であると結果が出ている。
が、100%ではない。
残りの20%が、パラオに馳せ参じたり、未だにゲリラ活動を続けている。
それについて考えていると、端末の呼び出し音が鳴る。
「大佐。MS製造ライン視察の時間です。お支度を。」
「既に、出来ている。」
「では、すぐにお迎えに上がります。」
「うん。頼む。」
そう答えて、端末のスイッチを切る。
『第一陣。よきMSであることを祈ろう。』
各地で収集された、試験データ。
生かすも殺すも、全てはこれからである。
『これからは、第二陣か…。そちらもそろそろ、開始されるな。』
少しして、迎えに来たリムジンに乗って、ファクトリーに向かうフロンタルは、既に次のことを考えていた。
この数日後。
L2に近い、資源衛星の一つ。
メサビに立てこもった旧ジオン残党が、蜂起。
情報を入手した、ロンド・ベルがこれを鎮圧するために、向かった。
「すまない…。もう少し、家族サービスができると思っていたんだが…。」
「予定は未定。それが軍人。仕方がないわ。家にいるのは、私とチェーミンだけ。大丈夫よ。」
軍港では、見送りに来たミライに謝罪するブライト達がいた。
「そうだったな。留守を頼む。」
そう言って、最愛の妻の唇に自分の唇を軽く重ねる。
「じゃあ。ベル。後を頼む。アロイス、アレクシィ。できるだけ早く帰ってくるから、いい子で待っていてくれよ。」
「うん。大丈夫よ。うちの旦那様は、連邦軍のトップクラスのエースパイロットだもの。きちんと帰ってきてくれる。だから、安心して、任務に専念して頂戴。甘い物は、きちんと買い置きしておくわ。」
任務から帰還すると、アムロは甘い物を欲しがる。
冷凍食品の果物や、菓子を買い置きしておくのがレイ家のルールだった。
ベルトーチカに微笑むと、アムロは最愛の息子たちを抱きしめる。
「行ってくる。後は頼むよ。」
「うん。行っていらっしゃい。」
父のフランクリンは愛人をかこっているのに、それに対して母のヒルダは関心を示さなかった。
そして、それ以上に一人息子であるカミーユに、関心を示さなかった。
好きの反対は嫌いではなく、無関心。
読書の途中にその一説を読んだカミーユは、妙に納得した。
冷え切って実質的に消滅している家族関係だったカミーユは、家族を心から大切に思い、家族サービスを欠かしていない。
だからこそ、休暇の途中に任務に向かうことは、妻であるフォウに申し訳なく思ってしまう。
「仕方ないわよ。私の夫はそれだけ優秀で、何かあったら動いてほしがっているのは、ロンデ二オンにいても伝わってくるもの。だから、ちゃんと帰ってきて。それだけで、十分よ。」
戦災孤児で、記憶を奪い取られて強化人間にさせられたフォウにとっても、家族はこれ以上なく大切なものだった。
だからこそ、カミーユの心中は手に取るように解る。
「解っている。ちゃんと帰ってくるさ。大切な家族を置き去りにするなんて罰当たりな事、できないよ。エドゥアール、キャロル。パパはお仕事に行くから、留守番よろしくな。」
「「うん。」」
カミーユが帰ってくることを毛ほども疑っていない最愛の双子の子供たちを抱きしめると、笑顔を見せて艦に向かう。
「ったく!連中、昼寝でもしているのか!?何の為に、多額の予算を組んでジェガンを全軍に配備したと思っている!?何かあれば、必ず俺たちだ!!いつから、ロンド・ベルは、便利屋に成り下がった!?」
指揮官席に座るなり膝掛に拳を叩きつけて、ブライトは周辺の駐留部隊をこき下ろした。
本来ならば、問題になりかねないが、ブリッジのオペレーターや艦長のメラン大佐は、聞いていない振りをした。
この程度が許されないと、退役する前に確実にブライトはストレスで大病を発症して、死ぬと考えていたからだ。
サイド1はサイド3を除けば、L2に近い。
本来は、サイド3か、ゼダンの門と名を変えたア・バオア・クーに駐留する部隊が、鎮圧に当たる。
が、サイド3は嘗てのジオン公国故に、極力艦隊は任地を離れないようにと厳命が下されている。
ゼダンの門は、周辺宙域を試験用宙域とする、連邦の一大開発拠点。
多数の部隊が駐留しているが、やはり部隊はゼダンの門を守るために、基本的には任地を離れないように厳命されている。
が、メサビ程度の規模の騒乱を鎮圧する程度に、部隊の出撃は可能である。
ブライトが、こき下ろしたくなっても無理はない。
帰る場所のないジオンの残党は死兵と化して、戦う。
火中の栗どころか、鉄鋼炉のコークスを掴み取るようなものなので、できれば他人にやらせたい。
その他人として、精鋭と高性能量産機を揃えるロンド・ベルは、うってつけだった。
「まあ。そう言うな。便利屋とまではなっていないし、他の部隊に貸しを作ると思えばいいさ。ゼダンの門はソロモンと並んで、連邦のMS、艦船の開発・生産の一大拠点。サイド3は、一、二を争う、娯楽産業の拠点。新型MSを生産した際は、優先的に回せられるほどには貸しを作れるし、兵たちの休養の時にも、優先してもらえるだろう。」
「ふん!今更、エルフ以上のMSを回してもらう必要は、どこにある?このアドミラル・ワッケインにしても、最新鋭艦。ドゴス・ギア級を、回してもらう必要はない。それに、エルフとアドミラル・ワッケインの建造分くらいの貸しは、とうの昔にあったさ!」
なだめようとするアムロに、ブライトはふてくされたような態度をとる。
地球圏全てを活動地域とするロンド・ベルは、各地で便利屋のように任務をこなし、既に大量の貸しを作っている。
それに対して、借りはほとんどなかった。
「フォン・ブラウンのアナハイムの工場に、貸しが作れるかもしれませんよ。とにかく、行きましょう。実戦データは、アナハイムにとっても貴重ですからね。特に、ロンド・ベルの物は。」
連邦の各部隊の中でも、一、二を争う練度を保ち、最新鋭のMSと艦船で編成されるロンド・ベルの実戦データがアナハイムにとっても非常に貴重なのは、事実であった。
その点を強調して、カミーユもブライトの怒りを鎮めようとする。
無論、さんざんにこき使い、ボーナスの金一封も出さない連邦軍上層部には、言いたいことが山とあり、二人とも腹立たしい事この上ない。
が、その前に、長年の上層部の無能さに対して決壊寸前のダムのようになっているブライトを宥めなければならないため、爆発する余裕はなかった。
「全艦。メサビに向け発進。」
半ば投げ槍に、ブライトは直衛部隊である第1戦隊に発進命令を出す。
第2、第3戦隊もそれぞれ任務についていて、全艦が揃うことは少ない。
『その内、集うことになるかもしれんな。』
理由はないが、ブライトはそう思わずにはいられなかった。
後書き
皆が納得できる。
皆が賛同できる政策は、果たしてあるでしょうか?
答えは、間違いなく否でしょう。
キャスバルがどれだけ努力して、ジオン残党を投降させてきちんとした社会生活を送らせることができる政策を立案して、実行しても、残党の皆が納得できるとは限りません。
納得できなジオン残党の怨念は、そこら中にあり、投稿させられないのなら、叩くしかありません。
現状、その舞台として最強なのが、ロンド・ベル。
百戦錬磨の指揮官。
エースオブエースとも言える、MSパイロット。
高性能最新鋭機に、試作型とはいえ、ニュータイプ専用MSも配備。
その打撃力は、凄まじい物があります。
それ故に、怨念と殺意はよりロンド・ベルに向けられ、残党によるテロの原因にもなりかねない。
無くしようのない連鎖。
それを考えてもいないのか、上層部はロンド・ベルをこき使います。
それを理解しつつも、飲み込んで、ブライトは指揮を執ります。
そして、新しい戦場へ。

機動戦士ガンダムUC Blu-ray BOX - 古橋一浩

機動戦士ガンダムUC(1) ユニコーンの日(上) (角川スニーカー文庫) - 福井 晴敏, 美樹本 晴彦, 大森 倖三, 矢立 肇, 富野 由悠季
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通称アプス。
シュメール神話においては淡水の源であり、原初の混沌ともされていることから、この広大な暗礁宙域の名となった。
そのサイド6よりの地点で、小規模ながら、戦闘が行われていた。
片方は、袖付きの主力量産MSである、ゼクドーガ1個中隊。
が、細部は通常のゼクドーガとは違い、性能も向上している。
それを相手にしているからか、数も互角である為に連邦側も苦戦している。
フル・フロンタルを守る12機の親衛隊とそれを率いる親衛隊長にのみ与えられる、親衛隊専用機である。
配備されている数こそ少ないが、ジェガンと互角以上に戦うことが可能であり、腕利きが駆ればさらに性能を引き出すことも可能である。
ネオジオン抗争から、年月も経っており実戦経験が少ないパイロットは、連邦側にも少なくない。
練度不足は連邦側でも認識する現実主義の士官や将校は決して少なくなく、ジェガンへの機種転換を順調に進めさせた理由でもある。
そして、この戦いでは、明らかにパイロットの練度不足を優れた量産機であるジェガンの性能で埋められていた。
数こそ少ないが、高い練度を誇るMSパイロットで編成された親衛隊の中の1機。
やや癖のある髪と端正な顔の青年。
親衛隊長であるアンジェロ・ザウパーが駆る、専用機がある。
親衛隊用のゼクドーガとは、各所に違いが見受けられる。
そして、性能面でもさらに向上している。
設計思想においてはMS-06 ザクⅡの系統の機体であり、汎用性に優れており、熟練した高い技量を持つパイロットが搭乗すれば、十二分に性能を発揮するゼク・ドーガをさらにアップデート。
その上で、アンジェロ専用に調整された専用ゼク・ドーガは、アンジェロの高い技量もあり、猛威を振るっていた。
「ふっ。ジェガンであれば、常に我らに勝てるとでも思っているのか?貧困な想像力の代償は、貴様たちの命だ。」
グレネードランチャー一体型のビームマシンガンと、対艦兵装としても使用可能なシュツルムファウストと併用して、2機のジェガンを仕留める。
戦いが始まった当初は、数の上では連邦寄りであったが、アンジェロの優れた指揮官の資質とMSの性能差によって、改サラミス3隻で編成される連邦軍の部隊は常に半数に迄減っていた。
母艦が沈んでいないだけ、御の字と言えるだろう。
やがて、弾幕を張りつつ、連邦軍部隊は宙域より撤退していった。
「我々も、プロイセンに後退する。各機、機体状況はどうか?」
袖付きの部隊も無傷とはいかず、3機のゼクドーガが少なからぬ損傷を負っていた。
「中破状態ですが、母艦プロイセンまで帰投可能です。爆発する心配は、ありません。」
「よし。帰投後にMSは修復。最後まで気を抜くな。すでにやることも済ませた、お前たちは貴重な親衛隊のパイロットだ。それを忘れるな。いざというときは脱出しろ。それでは、帰投する。」
親衛隊も宙域を離れた。
パラオ。
暗礁宙域南とは目と鼻の先にある、巨大な資源衛星である。
周辺の資源衛星も牽引され、それ自体が堅固な要塞になっており、内部では牧畜や農業、魚貝類、甲殻類等の養殖だけでなく、人造蛋白やミルワームといった、代用食品になるプラントでの生産も盛んである。
暗礁宙域を突っ切るか、大きく迂回しなければ、辿り着くことは不可能である。
それ故に、連邦軍上層部からの目から逃れていた。
中心地区にある大きな建造物である行政府の最も豪奢な執務室で、パラオを根拠地とする袖付きの指導者が、技術者の説明を聞いていた。
仮面をつけているその男の名を、フル・フロンタルという。
「で、ありまして、必要なデータはすべて収集が終了。来月には量産機第一陣がロールアウトします。コックピットは、従来の物をOSのアップデート後引き続き使用。これにより、一般パイロットでも、ジェガンタイプと互角に戦うことも可能となります。」
「つい最近、届けられた、親衛隊によるテスト結果は特に役に立ったようだな。」
端末を操作して、あるファイルを開く。
それは、プロイセンを母艦とする親衛隊による組織戦の、試験結果である。
この時の親衛隊用のゼクドーガには、試験用のパーツが少なからず搭載されており、アンジェロ用のゼクドーガには最も多く組み込まれていた。
「はっ。組織戦における試験データとなりますと、そう簡単に収集はできませんので、大いに役に立ちました。」
「大いに結構。これで、第一陣はいいな。後は、第二陣か。」
袖付きは、旧ジオン残党とネオジオン残党。
他に、かつてはエゥーゴに属していたが、連邦の主流になってから反感を持って離れた一部の軍人が集まった組織。
その数は、連邦軍制式一個艦隊に匹敵するが、ジェガンタイプが全軍に行き渡り、数も質も劣る。
故に、最低でも一般兵であってもジェガンと互角に戦えるMSの開発が、焦眉の急であった。
そして、各種試作パーツを練度の高い部隊の機体に取り付けて、試験データを収集して開発を開始。
ゼクドーガと部品の規格を同じにすることで、新造パーツの試験を行いやすくして、各地で試験を行った。
それによるデータが十分に集まり、ようやく生産第一陣に取り付けることに成功したのである。
「それからでございますが。大佐。ザウパー大尉の上申の件でございますが…。」
「ああ。例の件か。親衛隊がいるので問題ないが。あれだけ言うアンジェロも初めて見たしな。無下にするのも問題か…。」
フロンタルを守る親衛隊の隊長であるアンジェロは、自分が様々な任務でフロンタルの元を離れる際のことを考慮して、第二親衛隊とも言える近衛小隊の新設を上申していた。
アンジェロにとっては、親衛隊は常にフロンタルの傍らにあって剣となり盾となる部隊。
一方、フロンタルにとっての親衛隊は、様々な任務をこなすことができる練度の高い直属の遊撃部隊。
違い故に、部隊運用には少なからず差が出てくる。
それを考慮して、アンジェロは近衛隊の創設を上申した。
一理あるので、フロンタルは承諾した。
「問題はMSだな。一陣の一部をそれに充てても、ロンド・ベル相手で対抗できるかどうかだ。私のケルン・ドーガは、一般兵には扱えんしな。」
フロンタルは、顎に手をやり考え始めた。
MSN-07X ケルン・ドーガ。
ゼクドーガは、MS-06 ザクⅡの設計思想の忠実な後継機でありながら、拡張性も相応に持ち合わせていた。
そこで、最も高性能のゼクドーガであるアンジェロ専用機をベースに、各部を再設計。
それに、サイコミュを搭載した機体である。
当時、サイコミュデバイスの小型化がまだ困難であったので、当初予定していた性能には達しなかったが、それでもニュータイプ専用機として高い性能を有していた。
これを乗機とし、サイコミュを使用した実戦データを収集している。
が、ニュータイプ以外では、運用ができない。
いかに優れた性能を持っていても、これでは量産は難しかった。
「そこで、このような設計案を製作いたしました。」
技術者が、データカードを乗せた銀のトレイを恭しく差し出す。
それを端末にセットしてデータファイルを開けると、MSの設計案が表示される。
「成程。サイコミュを撤去し、各部を量産向きに再設計。そして、一般兵用に設計されたバイオセンサーを搭載。これは、機体制御用。そして、インコムか。これなら、優れたパイロットなら、性能を発揮すれば理想的だな。」
ケルン・ドーガで最もコストがかかるのは、サイコミュシステムである。
これを撤去。
一般兵用のバイオセンサーを搭載し、各部をデチューンすればコストと運用・整備性は大きく向上する。
「あとは、パイロットか。これは、アンジェロに任せよう。帰還し次第作業に当たれるように、データを纏めさせようか。」
「承知しました。それから、ギュネイ・ガスをテストパイロットとした、エクス・ドーガによる試験から得た機体設計に関してですが…。」
その他、いくつかの件に関して状況を報告してから、恭しく敬礼して技術者は執務室を出る。
幾つかの書類を決裁して、フロンタルは執務室の窓からパラオの街並みを見る。
それぞれ、思想の差異があるが、スペースノイドの独立を掲げる袖付きを自分の居場所と定め、集ったものがパラオである。
人口は一つのサイドには及ばないが、決して少なくない。
旗艦を含め、艦艇総数13隻。
パラオ守備隊と艦隊を合計してのMS総数は、150機弱。
連邦全体から見れば確かに少ないが、放置はできない。
『これだけの人間が、このパラオに集った…。』
袖付きの最高指揮官であるフロンタルは、兵士の家族達に関しても責任を負っている。
『その彼らの器に、なりうるか…。これからが正念場か…。』
何故、自分という器が必要か?
その事も考えながら、フロンタルは自分に活を入れた。
『キャスバル・レム・ダイクン。かのジオン・ズム・ダイクンの実子だけあって、政治的センスは大したものだ。非人道的な処置や実験が当たり前であった強化人間に繋がる行為や薬物を厳しく禁止し、その為の専門捜査機関である、エイフの設立に、ジオン派の元軍人たちを投降させた後に社会復帰させるための試み。軍の再編成。それに伴う予算の獲得。そして、フォン・ブラウン市への連邦首都の移転。福祉に経済政策。これにより、スペースノイドの社会的地位と生活の向上。実に見事だ。だが…。一つ、見落としているな…。』
連邦議会の一員ではないが、袖付きの首領として様々な政治的な執務を処理するだけあってフロンタルの政治的センスも凡庸なものではなかった。
キャスバルを含む、連邦の様々な政治政策を第三者の視点から見続け独自の評価を下しており、それは高いスコアであった。
『このパラオに集った者達の恨みは、君が想像しているよりはるかに強い。もはや、後に引けないものばかりだ。仮に、毒ガスやコロニー落としが間違っていると解っていても、打倒連邦の旗を掲げねば、その精神が納得しない者ばかり。解っているのか?ジオン・ズム・ダイクンの子よ。』
サイド3の首都バンチでの毒ガス注入による、虐殺。
ブリティッシュ作戦におけるコロニー落としによる、オーストラリアの壊滅的な被害。
どちらも、多くの人命が犠牲になった。
旧ジオン、ネオジオン残党も、勿論知っている。
が、人類の新たな居住地であるコロニーに対する連邦の圧政は、長い年月の間で積もり続けた。
それこそが、一週間戦争における虐殺に繋がっている。
キャスバルはそれをよく理解している政治家だからこそ、常に強硬手段を実行するような政策を取らずに、残党たちが連邦市民として政治参加もできるように政策を立案している。
実際、これは大きい。
ある調査では、80%以上がこの政策ができたことが投降に応じた理由であると結果が出ている。
が、100%ではない。
残りの20%が、パラオに馳せ参じたり、未だにゲリラ活動を続けている。
それについて考えていると、端末の呼び出し音が鳴る。
「大佐。MS製造ライン視察の時間です。お支度を。」
「既に、出来ている。」
「では、すぐにお迎えに上がります。」
「うん。頼む。」
そう答えて、端末のスイッチを切る。
『第一陣。よきMSであることを祈ろう。』
各地で収集された、試験データ。
生かすも殺すも、全てはこれからである。
『これからは、第二陣か…。そちらもそろそろ、開始されるな。』
少しして、迎えに来たリムジンに乗って、ファクトリーに向かうフロンタルは、既に次のことを考えていた。
この数日後。
L2に近い、資源衛星の一つ。
メサビに立てこもった旧ジオン残党が、蜂起。
情報を入手した、ロンド・ベルがこれを鎮圧するために、向かった。
「すまない…。もう少し、家族サービスができると思っていたんだが…。」
「予定は未定。それが軍人。仕方がないわ。家にいるのは、私とチェーミンだけ。大丈夫よ。」
軍港では、見送りに来たミライに謝罪するブライト達がいた。
「そうだったな。留守を頼む。」
そう言って、最愛の妻の唇に自分の唇を軽く重ねる。
「じゃあ。ベル。後を頼む。アロイス、アレクシィ。できるだけ早く帰ってくるから、いい子で待っていてくれよ。」
「うん。大丈夫よ。うちの旦那様は、連邦軍のトップクラスのエースパイロットだもの。きちんと帰ってきてくれる。だから、安心して、任務に専念して頂戴。甘い物は、きちんと買い置きしておくわ。」
任務から帰還すると、アムロは甘い物を欲しがる。
冷凍食品の果物や、菓子を買い置きしておくのがレイ家のルールだった。
ベルトーチカに微笑むと、アムロは最愛の息子たちを抱きしめる。
「行ってくる。後は頼むよ。」
「うん。行っていらっしゃい。」
父のフランクリンは愛人をかこっているのに、それに対して母のヒルダは関心を示さなかった。
そして、それ以上に一人息子であるカミーユに、関心を示さなかった。
好きの反対は嫌いではなく、無関心。
読書の途中にその一説を読んだカミーユは、妙に納得した。
冷え切って実質的に消滅している家族関係だったカミーユは、家族を心から大切に思い、家族サービスを欠かしていない。
だからこそ、休暇の途中に任務に向かうことは、妻であるフォウに申し訳なく思ってしまう。
「仕方ないわよ。私の夫はそれだけ優秀で、何かあったら動いてほしがっているのは、ロンデ二オンにいても伝わってくるもの。だから、ちゃんと帰ってきて。それだけで、十分よ。」
戦災孤児で、記憶を奪い取られて強化人間にさせられたフォウにとっても、家族はこれ以上なく大切なものだった。
だからこそ、カミーユの心中は手に取るように解る。
「解っている。ちゃんと帰ってくるさ。大切な家族を置き去りにするなんて罰当たりな事、できないよ。エドゥアール、キャロル。パパはお仕事に行くから、留守番よろしくな。」
「「うん。」」
カミーユが帰ってくることを毛ほども疑っていない最愛の双子の子供たちを抱きしめると、笑顔を見せて艦に向かう。
「ったく!連中、昼寝でもしているのか!?何の為に、多額の予算を組んでジェガンを全軍に配備したと思っている!?何かあれば、必ず俺たちだ!!いつから、ロンド・ベルは、便利屋に成り下がった!?」
指揮官席に座るなり膝掛に拳を叩きつけて、ブライトは周辺の駐留部隊をこき下ろした。
本来ならば、問題になりかねないが、ブリッジのオペレーターや艦長のメラン大佐は、聞いていない振りをした。
この程度が許されないと、退役する前に確実にブライトはストレスで大病を発症して、死ぬと考えていたからだ。
サイド1はサイド3を除けば、L2に近い。
本来は、サイド3か、ゼダンの門と名を変えたア・バオア・クーに駐留する部隊が、鎮圧に当たる。
が、サイド3は嘗てのジオン公国故に、極力艦隊は任地を離れないようにと厳命が下されている。
ゼダンの門は、周辺宙域を試験用宙域とする、連邦の一大開発拠点。
多数の部隊が駐留しているが、やはり部隊はゼダンの門を守るために、基本的には任地を離れないように厳命されている。
が、メサビ程度の規模の騒乱を鎮圧する程度に、部隊の出撃は可能である。
ブライトが、こき下ろしたくなっても無理はない。
帰る場所のないジオンの残党は死兵と化して、戦う。
火中の栗どころか、鉄鋼炉のコークスを掴み取るようなものなので、できれば他人にやらせたい。
その他人として、精鋭と高性能量産機を揃えるロンド・ベルは、うってつけだった。
「まあ。そう言うな。便利屋とまではなっていないし、他の部隊に貸しを作ると思えばいいさ。ゼダンの門はソロモンと並んで、連邦のMS、艦船の開発・生産の一大拠点。サイド3は、一、二を争う、娯楽産業の拠点。新型MSを生産した際は、優先的に回せられるほどには貸しを作れるし、兵たちの休養の時にも、優先してもらえるだろう。」
「ふん!今更、エルフ以上のMSを回してもらう必要は、どこにある?このアドミラル・ワッケインにしても、最新鋭艦。ドゴス・ギア級を、回してもらう必要はない。それに、エルフとアドミラル・ワッケインの建造分くらいの貸しは、とうの昔にあったさ!」
なだめようとするアムロに、ブライトはふてくされたような態度をとる。
地球圏全てを活動地域とするロンド・ベルは、各地で便利屋のように任務をこなし、既に大量の貸しを作っている。
それに対して、借りはほとんどなかった。
「フォン・ブラウンのアナハイムの工場に、貸しが作れるかもしれませんよ。とにかく、行きましょう。実戦データは、アナハイムにとっても貴重ですからね。特に、ロンド・ベルの物は。」
連邦の各部隊の中でも、一、二を争う練度を保ち、最新鋭のMSと艦船で編成されるロンド・ベルの実戦データがアナハイムにとっても非常に貴重なのは、事実であった。
その点を強調して、カミーユもブライトの怒りを鎮めようとする。
無論、さんざんにこき使い、ボーナスの金一封も出さない連邦軍上層部には、言いたいことが山とあり、二人とも腹立たしい事この上ない。
が、その前に、長年の上層部の無能さに対して決壊寸前のダムのようになっているブライトを宥めなければならないため、爆発する余裕はなかった。
「全艦。メサビに向け発進。」
半ば投げ槍に、ブライトは直衛部隊である第1戦隊に発進命令を出す。
第2、第3戦隊もそれぞれ任務についていて、全艦が揃うことは少ない。
『その内、集うことになるかもしれんな。』
理由はないが、ブライトはそう思わずにはいられなかった。
後書き
皆が納得できる。
皆が賛同できる政策は、果たしてあるでしょうか?
答えは、間違いなく否でしょう。
キャスバルがどれだけ努力して、ジオン残党を投降させてきちんとした社会生活を送らせることができる政策を立案して、実行しても、残党の皆が納得できるとは限りません。
納得できなジオン残党の怨念は、そこら中にあり、投稿させられないのなら、叩くしかありません。
現状、その舞台として最強なのが、ロンド・ベル。
百戦錬磨の指揮官。
エースオブエースとも言える、MSパイロット。
高性能最新鋭機に、試作型とはいえ、ニュータイプ専用MSも配備。
その打撃力は、凄まじい物があります。
それ故に、怨念と殺意はよりロンド・ベルに向けられ、残党によるテロの原因にもなりかねない。
無くしようのない連鎖。
それを考えてもいないのか、上層部はロンド・ベルをこき使います。
それを理解しつつも、飲み込んで、ブライトは指揮を執ります。
そして、新しい戦場へ。

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この記事へのコメント
前作の影響もあって、袖付きにはアンジェロとギュネイが部下としてフロンタルのもとにいるんですね。
しかし、過去の出来事からフロンタルに心酔してるアンジェロと、原作(逆襲のシャア)ではコロニー落としで家族を失った事からシャア(CCA)の考えに疑念を抱いていたギュネイは、仲が悪いかもしれないですね。
コメントありがとうございます。
>フロンタルに心酔してるアンジェロと、原作(逆襲のシャア)ではコ
>ロニー落としで家族を失った事からシャア(CCA)の考えに疑念を
>抱いていたギュネイは、仲が悪いかもしれないですね。
フロンタルに関する考え方は、違うでしょうね。
逆襲のシャアでは、ギュネイはシャアに対する抑制手段と見てい
ましたから、フロンタルに対してもそうだと思っている可能性は
なきにしろあらずでしょう。
もしそうなら、袖付きに関しては、疲れたくない弱点になりかね
ませんね。さて。その辺りどうなのでしょうね。
シュメール神話はティアマト周りの話が好きで特にマルドゥクのような傑物が好きです
コメントありがとうございます。
>火星ジオンとして残党はF90の時まで残りますからねえ
政治屋はともかくとして、すくなくとも現場は「よき世界であれ」
と頑張っていても、全てのジオン派が連邦と和解はできない…。
何か妙案はないものですかね…。
>シュメール神話
Fate Grand orderという作品で、多少知りました。
この作品だと、ティアマト神がボス的なポジションですが、ただ
子供たる神々を愛していただけでした。
見ていて、何とも言えない感じでしたね。
火星ジオンにしても、厳しい環境でも、連邦の庇護に入るより、
ましだと思ったのでしょうか…?